Stand by/スタンドバイ[Dining Table]

帰る場所の強さ

朝の駅までの道を歩く足取りは、少しだけ速かった。
新しい職場での初日。
緊張と期待が入り混じり、心はずっと落ち着かなかった。

長い一日を終えて帰宅すると、
部屋の奥から「おかえり」の声が迎えてくれる。
ダイニングテーブルの上には、子どもの描いた絵が広げられていて、
隣にはパートナーが準備してくれた夕食の香りが漂っていた。

木の天板に手を置いた瞬間、
張り詰めていた気持ちがふっと和らぐ。
「今日も頑張ったね」
そんな声が聞こえてくるように、
木目のぬくもりが心に染み込んでいく。

片側の石のデザインの脚は、家族を支える大地のようにどっしりと頼もしい。
もう片側のまっすぐな脚は、未来へと伸びる道を指し示すように凛としている。
このテーブルの上で重なる視線や笑顔は、
一日の疲れを優しくほどいてくれる薬のようだった。

「明日もきっと大丈夫」
そう思えるのは、この食卓に帰ってこられるから。
挑戦の一歩を踏み出すたびに、
このテーブルは家族と一緒にその背中を静かに見守ってくれる。

Stand by ― 人生の節目も、日々の暮らしも、そっと見守る。
あなたの“一歩”を支える舞台。