家具とメンテナンス──無垢材・革・布、素材ごとの長持ちケア方法
家具は、買った瞬間が完成ではありません。
暮らしのなかで手をかけ、時間を重ねていくことで、少しずつその家族らしい表情へと育っていきます。とくに、無垢材や革、布といった自然素材は、丁寧に寄り添うほどに味わいが増し、10年先も20年先も美しく使い続けられる存在になります。
ここでは、alboが大切にしている「素材に寄り添う暮らし方」を、日常のメンテナンスという視点からご紹介します。
無垢材のケア
無垢の木は、生きている素材です。湿度を吸ったり吐いたりしながら呼吸し、光を浴びて少しずつ色を変えていきます。その変化は、家族の思い出を刻んでいく記録のようなもの。
- 日常のケア:乾いた布でやさしく拭くことが基本です。水拭きはできるだけ避け、汚れが気になるときは固く絞った布でサッと拭き取る程度に。
- 定期的なお手入れ:半年〜1年に一度、植物性のオイルを塗布すると、木目が引き立ち、表面が乾燥から守られます。
- 注意点:直射日光やエアコンの風は反りや割れの原因になるので、できるだけ避けましょう。
毎日の小さな手入れが、やがてテーブルを「家族のアルバム」に変えていきます。

革のケア
革は、時間とともに表情を変える素材です。新品のときの張りや色合いも魅力ですが、暮らしのなかでついた皺や艶こそが、その家で過ごした日々の証となります。
- 日常のケア:柔らかい布で軽く乾拭きするだけで十分です。
- 定期的なお手入れ:半年に一度ほど、専用のレザークリームで保湿を。乾燥を防ぎ、ひび割れを防止します。
- 注意点:直射日光やエアコンの乾燥風は劣化を早めます。また、水分はシミになりやすいため、こぼしたときはすぐに拭き取りましょう。
革の変化は劣化ではなく、人生の時間を映すもの。使う人とともに深まるその風合いを楽しんでください。

布のケア
布は、家具に季節感や彩りを与えてくれる存在です。カバーを替えるだけで部屋の空気が変わるように、ファブリックは暮らしに寄り添う“衣替え”のような役割を持っています。
- 日常のケア:掃除機でほこりを吸い取り、ブラッシングで毛並みを整えるだけでも清潔さを保てます。
- 定期的なお手入れ:カバーが外せるタイプなら、シーズンごとに洗濯を。
- 注意点:飲み物などをこぼした場合は、すぐに中性洗剤を薄めた布でトントンと叩くようにして処理するとシミになりにくいです。
布は気分や季節に合わせて楽しめる素材。手軽なケアが、暮らしを快適に保つ秘訣になります。

まとめ
家具を長く愛用するためのメンテナンスは、決して難しいことではありません。乾拭きするひと手間、オイルを塗る時間、カバーを洗う習慣──そのすべてが「未来の思い出を守る行為」になります。
家具と向き合う時間は、暮らしを整える時間でもあり、家族と過ごす毎日を豊かにする時間でもあります。
alboは、そんな小さな習慣を通じて、皆さまの暮らしと共に歩む家具でありたいと願っています。

