部屋を変えたら、暮らしが変わった話
季節が変わるたびに、気持ちも少し変わるように。
ふと「このままじゃない気がする」と感じて、
何かを変えたくなる瞬間がある。
その日、変えたのは部屋だった。
何か大きなきっかけがあったわけじゃない。
仕事の疲れが溜まっていたわけでもないし、誰かと喧嘩したわけでもない。
ただ、ふとした休日の朝、珈琲を飲みながら部屋を見渡したとき、
この空間が、今の自分とちょっとズレてるような気がした。

まず変えたのは、ダイニングテーブルの向き。
それまで窓に背を向けていたけれど、思い切って窓に向けてみた。
朝、やわらかな光の中でご飯を食べられるように。
視界に入る木々の緑や、風に揺れるカーテン。
それだけで、なんでもない朝ごはんが、ほんの少し特別に思えた。
椅子も、バラバラのものをあえて組み合わせてみた。

古くからあるお気に入りの椅子に、新しく選んだ丸みのある一脚。
それだけで、なんとなく「自分の居場所」が生まれた気がした。
使っていなかったフロアランプを夜に灯してみると、
部屋の空気がふっと和らいだ。

照明ひとつで、こんなにも空気って変わるんだと驚いた。
不思議なもので、空間が変わると、心のクセも変わってくる。
夜になると、ついスマホをだらだら眺めてしまっていたのに、
ランプの灯りのもとでは、自然と本を手に取るようになった。
お気に入りのチェアで過ごす時間が増え、
いつしか、その椅子に座ると心が整うようになった。

家族との会話が増えた。
テーブルの向きを変えただけで、目が合う機会が増えたのだ。
「今日、どうだった?」という何気ないひと言が、
ちょっと嬉しかったりする。
部屋を変えることは、大げさに言えば「自分を変えること」なのかもしれない。
大きな家具を買い替えなくてもいい。
窓際に椅子を一脚置いてみたり、
テーブルの位置を変えてみたり。

そんな小さな変化でも、暮らしのリズムは驚くほど変わる。
わたしたちは、日々の“習慣”に守られながらも、
その習慣に縛られてしまうこともある。
だけど、家具の配置ひとつ、照明の位置ひとつで、
「こうあるべき」から、そっと自由になれることがある。
alboの家具は、そういう“変化のきっかけ”になれたらいいなと思う。
ただそこにあるだけじゃなくて、
自分の気持ちや、生き方や、家族との関係を
ほんの少しだけ動かしてくれるような存在に。
暮らしは、変えられる。
今日という日に、部屋を変えることから始めてもいい。

