家具で、家族の会話がふえる? -心理から考える配置術- | albo(アルボ)

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家具で、家族の会話がふえる? -心理から考える配置術-

#ダイニングテーブル

気がつけば、家族がそれぞれスマホを見て過ごしている。

同じ空間にいるのに、なんとなく“すれ違っている”気がする──。

そんな風に感じたことはありませんか?

それは、家族の関係性が冷えているわけではなく、もしかすると「家具の配置」によるものかもしれません。

家具の置き方ひとつで、声をかけやすくなったり、逆に心の距離が生まれてしまったりする。

今日は、そんな“家具と心理”のつながりについてお話ししたいと思います。

会話のきっかけは、「斜め」にある

ダイニングテーブルで向かい合って座っているのに、あまり会話が弾まない。

そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。

実は人は、本能的に「正面」に座る相手に対して、やや身構えてしまう傾向があります。

心理学的にも、真正面の位置関係は“対立”や“評価”の構図を生みやすいと言われているんです。

それに対して、“斜め向かい”や“L字”の関係は、リラックスして話しやすくなる効果があることがわかっています。

たとえば、丸いテーブルは正面と側面の境界があいまいで、視線が自然とふわっと交差する。

それだけで、「ねえ、ちょっと聞いて」と話しかけやすくなるのです。

alboでも、ラウンド型のテーブルや、ソファとチェアを組み合わせた配置をおすすめすることがあります。

それは、家具が“会話の導線”をつくるからです。

  • 日曜の午後、思い立って模様替えをした。 子どものおもちゃが増えてきて 食事と遊びの場所をちょっとだけ分けてみようと リビングのレイアウトを一から見直すことにした。 あれこれ家具を動かして、掃除をして、 「やっぱりこっちの方が明るく見えるかも」と 家族でわいわい話しながらつくり直した空間。 その中心に丸いテーブルを置いた。 グレーの天板と4本の天然木の脚。 飾り気はないけれど 椅子をぐるりと並べてみたらそれだけでうれしくなった。 「この向きの方が顔が見える…

    Pudding/プリン[Dining Table]
  • 卒園式の午後。 式で受け取った花束を抱えて、 「ただいまー!」と子どもが帰ってきた。 一緒に手を洗って、着替えをして 「チャーハン食べる?」と聞くとうれしそうに頷いた。 ウォールナット突板の直径100cmの丸いダイニングテーブル。 表面はウレタン仕上げで、汚れも拭き取りやすくて扱いやすい。 毎日のごはんにも、お絵描きにも、なんでも受け止めてくれる存在。 でも、ひとつだけ残っている。 ちょうど座った、その子のすぐ前 小さなフォークでつついてしまった傷。 あのとき、まだ3歳…

    Can/キャン  [Dining Table]
  • 毎日の食卓に、笑い声を。 「Merry」は、家族のまんなかに置くための、楕円形のダイニングテーブル。角のないかたちは、誰もが自然に向き合えて、視線が交わり、声が届きやすくなります。おしゃべりも、ふざけあいも、子どもの描いた落書きさえ、家族の記憶としてこのテーブルに残っていく——    素材はオーク無垢材。 時を重ねるごとに味わいを深め、暮らしとともに育っていく木です。 仕上げには自然由来のオイルを使い、肌ざわりもぬくもりも大切にしました。 料理を囲むときも、宿題…

    Merry/メリー [Dining Table]

背中を向けた家具がつくる“無言の距離”

リビングで一人、背を向けて座っている家族。

なんとなく「話しかけちゃいけないかも…」と感じた経験、ありませんか?

人は、背中を向けられると、心理的に「拒絶されているかもしれない」と無意識に感じてしまうそうです。

これを防ぐには、家具の向きがとても重要です。

たとえば、テレビに向かって固定されているソファでも、片側が通路に向いていれば、誰かが通るときに目が合って声がかかりやすくなります。

また、回転式の1人掛けソファであれば、ちょっとした音や呼びかけに応じて、体の向きを変えることができます。

これが、想像以上に“心の向き”も変えてくれるのです。

alboで取り扱っている回転式ラウンジチェアは、まさにこの“つながりをつくる家具”。

家族が話しやすくなるような「開かれた背中」を意識して選びたいですね。

  • やわらかな質感と独特の表情をもつブークレ生地で仕立てた、ラウンジチェアです。 ループ状の糸が織りなす立体的な織り目は、どこか懐かしく、手仕事のような温もりを感じさせます。肌に触れたときのやさしい感触が、深く腰掛けるたびに安心感を与えてくれます。 曲線を活かした包み込むようなフォルムと、しっかりと身体を支える座り心地。   静かな読書の時間や、窓辺での午後のひとときなど、あなたのリビングに小さな”静けさの場所”をつくり出します。 ふとした瞬間が、思い出になる。 …

    Fifteen/フィフティーン [Lounge chair]

通り道に「話しかけポイント」をつくる

意外と見落としがちなのが、動線上の家具配置。

キッチンやリビングの間、廊下や階段下など、誰かが通る場所に、ちょこんと椅子が置いてあると、そこにコミュニケーションが生まれるのです。

たとえば、夕飯の準備をするキッチン横。

そこに1脚だけ椅子があると、子どもがちょこんと座って、「今日、学校でさ…」と話し出すことがあります。

椅子がなければ通りすぎてしまう時間も、“とどまる”ことができれば、そこから関係が生まれるのです。

alboでは、こうした「立ち話が生まれる椅子」の役割を大切に考えています。

リビングの主役だけでなく、空間の余白にこそ、家具が果たす役割がある。

そんな視点で、1脚の椅子を選んでみるのも素敵です。

会話の質も、家具がつくる

ここまでお伝えしてきたように、「会話が生まれる空間」には、共通点があります。

それは、家具が“構えさせない”空気をまとっていること。

たとえば、硬い背もたれや直線的すぎるフォルムよりも、丸みを帯びた形や、触れてやさしい質感の家具は、人の心も柔らかくする。

これは単なる装飾ではなく、暮らしにおける“心理的安全性”を高めるための設計とも言えます。

視線、距離、角度、素材。

どれも家具の物理的な要素でありながら、人と人との心の動きに、そっと寄り添ってくれる力があるのです。

家具が、家族の会話を支える「仕掛け」になる

私たちalboが家具を提案するとき、大切にしているのは「どんな時間を過ごすか」という視点です。

家具は、ただのモノではありません。

それは、“会話のスイッチ”であり、“記憶の入り口”であり、家族の関係性をゆるやかに支える装置なのだと思うのです。

テーブルの形を変えてみる。

ソファの向きを少しずらしてみる。

動線に椅子をひとつ、置いてみる。

それだけで、きっと家族の間に「言葉の流れ」が変わってくるはずです。

家具で、家族の会話をふやす。

そんな空間づくりを、alboはこれからもお手伝いしていきたいと考えています。

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