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Column / コラム

子供が巣立ったあとのリビングを想像してみる

家具を選ぶとき、子育て期のことはよく考えます。「子どもが小さいから汚れても大丈夫な布にしよう」「広いソファで一緒に過ごそう」など、目の前の暮らしにフィットさせることは自然なことです。けれど見落としがちなのは、その先にある「子どもが巣立ったあとの暮らし」です。

静けさが訪れたリビング

子どもが家を出てからのリビングは、それまでのにぎやかさから一転し、静かな空間に戻ります。大きなソファやテーブルは、急に持て余してしまうかもしれません。けれど同時に、夫婦ふたりで過ごすための落ち着いた場所へと変化するチャンスでもあります。

にぎやかな時期に活躍した家具を、そのまま活かすのも素敵ですが、必要に応じて「余白をつくる家具」を取り入れることも大切です。コンパクトに組み替えられるソファや、折りたたみ可能なテーブルなど、暮らしのリズムに合わせて調整できる家具は、巣立ち後のリビングを心地よく再構築してくれます。

ふたりの時間を取り戻す

巣立ったあとのリビングは、夫婦が再び向き合う場所になります。

「ようやくゆっくりお茶を飲めるようになったね」

「好きな音楽をかけて、窓の外を眺めようか」

そんなふたりだけの会話や時間を支える家具は、大きさよりも“質”にこだわるのが似合います。

照明を少し落として、落ち着いた革ソファに腰掛ける。自然素材のサイドテーブルに本とマグを置いて、静かな夜を楽しむ。巣立ちの寂しさは、こうした居心地のよい空間がやわらげてくれます。

節目に寄り添う家具

家具は人生の節目ごとに役割を変えます。子育て期は「集める舞台」として、巣立ち後は「ふたりの居場所」として。未来を想像することで、家具に託す意味が見えてきます。家具を選ぶときに少しだけ先の暮らしを思い描けば、その空間はより豊かな時間を生む場所へと変わっていくのです。

この記事の著者

宮本 翔伍

1991年1月生まれ。株式会社albo代表。
家具を売るだけでなく、その向こうの時間に寄り添いたくて、2025年春に独立しました。約11年間、販売の現場で見てきたたくさんの暮らしが、今の自分の土台です。
同じ想いを持つ仲間と始めたばかりの小さなブランド”albo”。
まだ店舗はありませんが、いつか誰かの「はじまりの場所」のそばにいられる家具を販売していきたいと思っています。

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